【まとめ】人工透析による様々な合併症について

こんばんは。タカオです。

今日は、通院している病院に掲示されてあった「透析患者の為の勉強会」という会に参加してきました♪今日の勉強会で教えてもらった内容を備忘録として残しておきたいと思います。

本日の勉強会ではちょっと難しい話も多かったですが、東京女子医大の先生から様々な透析療法における「合併症」について学ぶ事ができました(^^)。

【骨・関節の障害】

①骨が弱くなる

ビタミンDは、食事からとったあと腎臓で「活性化ビタミンD」に変化することによって、はじめて体内で働くことができる。腎臓の働きが弱く活性化ビタミンDが不足すると、いくらカルシウムをとっても吸収されず、カルシウムが不足してしまう。一方、リンは透析期間が長くなると体内に溜まってしまう。

カルシウムとリンとのバランスが崩れると、副甲状腺ホルモンが大量に分泌され、不足しているカルシウムを補うために、骨の中のカルシウムを溶かし出す。その結果、骨がもろくなり、骨折しやすくなったり、関節痛が起こったりしてしまう。この状態を「二次性副甲状腺機能亢進症」と呼ぶ。

《対策》

低タンパク質、低リン食をとる。必要に応じて活性化ビタミンD3製剤やリン吸着剤を処方してもらい飲む。

②透析アミロイドーシス

こちらは、先日知人から教えて頂いた合併症ですね!透析アミロイドーシスについて詳しく書いている記事がありますので以下の記事をみてください。

透析アミロイドーシスって何?またその対策とは
アミロイドーシスとは、透析の方にβ2マイクログロブリンというものがたまる病気になります。すべての透析をされている方に起こりうる「血液透析」固有の病気です。

【貧血】

腎不全になると、エリスロポエチンという血液を作る時に必要なホルモンが作れなくなるため、貧血を起こしやすくなっている。

また、食事制限があるため鉄分が不足したり、赤血球が作られるときに必要なビタミンB12や葉酸が透析により取り除かれてしまうために起こる場合もあるそうです。

《対策》

透析患者のほとんどが貧血を抱えている。いまは、エリスロポエチンを人工的に作って注射することにより、多くの方は日常生活には全く影響ないくらい改善されるそうです。また、鉄不足がある場合は、鉄剤を飲みます。

【かゆみ】

かゆみは、透析患者の60%~90%にみられ、透析期間が長くなるほど頻度も高くなるそうです。原因ははっきりわかっていないそうですが、老廃物が体内に溜まることや、カルシウムが皮膚に沈着すること、二次性副甲状腺機能亢進症、汗が出にくいことなど、いくつか原因はあると言われているそうです。

また、シャントの針を刺した部分の周辺にだけかゆみがあるときは、消毒薬やテープ、注射針などが原因となっていることが多いので、その場合は主治医に相談されるといいようです。

《対策》

まずは、かゆみ止めをつけますが、保湿剤が効果的な場合もあるそうです。それでもかゆみが止まらない場合は、坑ヒスタミン薬や坑アレルギー薬の飲み薬を使うこともあるとの事。

【感染症】

ⅰ.カゼ、肺炎、結核

透析患者は、感染に対する抵抗力が低下しているので、カゼをひきやすかったり、肺炎を起こしやすくなってるそうです。また、結核の感染率が一般の人よりも高いこともわかっているんだとか・・。

ⅱ.シャント部分から細菌が体内に入り、血液に乗って全身を巡り、骨髄や肺に重い感染症を起こすことがあるそうです。

《対策》

カゼが長引いているとき、シャント部分が赤くなったりはれたりしているとき、また原因不明の発熱やリンパ菅のはれがみられるときは、主治医に相談してくださいと指導がありました。

【循環器の病気】

①高血圧

ほとんどの透析患者さんにみられる合併症。血液中に不要な水分や塩分が増えることによりおこるそうです。

《対策》

水分や塩分をとりすぎないように注意し、体重の増加を抑える。それでも高血圧になったら降圧薬を飲みます。

②低血圧

透析初期は高血圧になりやすいそうですが、透析が長期間にわたると、次第に血圧が低下していくようです。その結果、めまいや立ちくらみ、臓器の血流不足などが起こるそうです。

《対策》

水分や塩分を減らし、体重の増加を抑える。また、栄養不足で低アルブミン血症になっている可能性があるようで、食事を見直すことが大切なようです。血圧を上げる薬が必要になる場合もあるとの事。

③心不全

透析患者の多くは、透析をはじめる前から基礎疾患として高血圧がある。このような状態が続くと、心臓に非常に負担がかかって働きが弱くなり、心不全になります。

《対策》

透析間の体重増加を適正に保つ。シャントの血流量が多すぎるときは、いったんシャントを閉じ、別の場所にシャントを作る場合もある。必要に応じて強心薬が使われる。

④動脈硬化症

透析患者は高齢の方が多く、また基礎疾患として糖尿病や高血圧などをもっている人が多い、これらはすべて動脈硬化症を起こしやすくする因子である。また、透析による尿毒症や二次性副甲状腺機能亢進症、透析アミロイドーシスなどの原因となります。

《対策》

動脈硬化症は生活習慣が大きく関連しているため、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などある場合は、食事や運動に注意し、喫煙を控えるようにする。また、それぞれの病気の薬をきちんと飲むようにする。

【消火器の病気】

①便秘

透析患者は、常に水分制限を行っているため、どうしても便秘になりがち。また、食物繊維を多く含む野菜や果物が制限されていることや、運動不足なども原因となっている。

《対策》

できる範囲で運動したり、規則的に食事をとり、トイレへ行く習慣をつけることが大切。また、お腹の腸がある位置をマッサージするのもよいようです。重症化する前に便秘薬を飲んだり、それでもだめな時は、坐薬や浣腸などで便を出すこともある。

②胃炎、胃十二指腸潰瘍

ストレスや体内に溜まった老廃物、多くの薬など、透析患者は、粘膜の抵抗性を弱めて胃炎・胃潰瘍を起こしやすい要因をたくさんもっている。胸やけ、吐き気、げっぷ、消化不良、胃の痛みなどがあったら内視鏡検査を受けること。

《対策》

場合によってH2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬などが使われる。

今回の勉強会で自分が把握できたのは以上でした。これでもデジメを頂けたので何とか把握できましたが、実際はもっとたくさんの話をして下さったんですが、難しい話も多くてタカオが理解できたのはこれが限界でした。今日の勉強会にはおそらく100名近く参加者がいらっしゃたかと思います。また、このような勉強会があれば参加していきたいと思います!!

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