透析導入のための手続き(医療費)編【東京都に住んでいる方】

人工透析導入のための手続き(医療費)編

もし透析導入と言われたら・・

タカオが透析開始したのは、もう10年以上前になりますが私はかなり落ち込みました。しかし、ゆっくり落ち込んでいる時間はなく(笑)、透析が決まったらやらなけばいけない事がたくさんありました。

腎臓の働きが10%以下にまで低下すると、自分の腎臓では自分のからだを浄化しきれなくなり、老廃物が蓄積して倦怠感、食欲低下、悪心、嘔吐、頭痛などの尿毒症状が出現したり、体液のバランスがとれなくなり、心不全や肺水腫を起こし、息切れや呼吸苦が出現しやすくなります。放っておけば命にかかわってしまいます。

透析導入と言われたら、命をつないでいくために透析療法で血液を浄化する必要がでてきます。そして、ほとんどの方が、まず「血液透析」か「腹膜透析」のどちらかを選択しなくてはいけません。

血液透析療法と種類(長時間透析・オーバーナイト・オンラインHDF・無酢酸透析・頻回透析)について
血液透析は体内に貯まった余分な水分や老廃物(尿毒素、クレアチニンなど)を取り除く治療です。血液透析には、血液濾過透析、在宅透析、頻回透析、オーバーナイト透析、長時間透析などの種類があります。
腹膜透析について
腹膜透析(PD)とは、腹膜を介して体内に貯まった余分な水分や老廃物(尿毒素、クレアチニンなど)を取り除く治療です

そして、どちらかの透析を選択したら、次は透析ができる準備(シャントつくりなど)をしなくてはいけません。

内シャントについて閉塞の予防と注意点
血液透析を行うには、大量の血液を体外に出す必要があります。そのため、通常の静脈だけでは十分な血液が確保できないので血管手術を行います。動脈と静脈をつなぎ合わせて、血流量の多い太い血管を作り、そこに針を刺して血液を取り出します。この部分を「内シャント」と呼びます。

今日の本題はここから、そして次に必要なのは事務手続きです。

透析にかかる医療費は大変高額なため、そのままですと大きな金銭的負担がかかります。その負担を軽減するために、国や各市町村で医療費助成制度を設けています。この助成制度を利用する事で、自己負担金をぐっーと軽減することができます。とても有難いです。

ステップ1 特定疾病療養受療証(マル長)の取得

人工透析を必要とする慢性腎不全の方は、加入している健康保険に申請すると、高額療養費制度で、自己負担限度額を医療機関ごとに入院、外来それぞれ月額1万円又は2万円になります。

特定疾病療養受療証(マル長)
人工透析を必要とする慢性腎不全の方は、加入の健康保険(保険者)に申請すると、高額療養費制度で、 自己負担限度額を医療機関ごとに入院、外来それぞれ月額1万円、又は2万円にする制度があります。

ステップ2 特定疾患医療受給証(マル都医療券)の取得

東京都が指定する疾病に該当し、都が定める認定基準を満たす方に医療費等の助成をする医療券です。(マル長とマル都医療券の適用で、透析の方の大半が窓口での負担金が0円になります)

特定疾患医療受給証(マル都医療券)
東京都が指定する疾病に該当し、都が定める認定基準を満たす方に医療費等の助成をする医療券です。(特定疾病療養受療証とあわせる事で透析の方の大半が窓口での負担金が0円になります)

ステップ3 心身障害者医療費助成(マル障)の取得

病院や薬局で支払う3割の自己負担が助成してもらえるので、医療費が無料になります。このメリットは非常に大きいです。保険診療の範囲の治療なら何でも利用できます。歯医者でも治療の内容によっては使用できます。

心身障害者医療費助成(マル障)
病院や薬局で支払う3割の自己負担が助成してもらえるので、医療費が無料になります。このメリットは非常に大きいです。保険診療の範囲の治療なら何でも利用できます。歯医者でも実際に使用できます。

以上が透析導入前に必要な準備となります。

もし主治医に透析導入と言われたら、上記の事務手続きを速やかに行って下さい。

スポンサーリンク
レンタングル(大)